住宅の設計は、大きく分けて、(1)意匠(建物の配置、住戸内の間取り、外観のデザイン)、(2)構造(柱や梁の位置や大きさを計算し設計する)、(3)設備(電気・ガス・水道・換気の管やダクトの太さや配置を設計する)の3つの部門に分けられます。大手の設計事務所ではすべてを扱いますが、少人数の設計事務所は意匠設計のみが専門で、構造設計や設備設計は外注事務所におまかせ、というケースが多くあります。しかし、建築の設計は意匠だけが優れていてもうまくいきません。
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意匠・構造・設備設計の調和がとれていないと、後々メンテナンスなどで苦労したり、部屋の真ん中など、とんでもない箇所に大きな梁がデーンと横切ってしまうことがよくあります。さらに積算部門がないのですから、施工会社からでてきた工事費の査定・ネゴ(交渉)もうまくいきません。4〜5人の設計事務所では、マンションの設計の経験も決して多くないので、クレーム処理などのノウハウが極めて少ないわけです。また、設計料が割安に叩かれるため、クレームが発生しても対処できず、購入した人にとって、あまりメリットはありません。マンションの設計はほとんどが経験工学ですので、マンション設計の場数を多く踏んだ組織設計事務所の方が安全であることは確かです。マンションの値段が若干高くても一流の設計事務所が設計したマンションは安全で住みやすく、メンテナンスも容易にできるようになっていますので、お買い得というわけです。ただ、大手が手掛けたマンションはやや画一的な仕上がりになり、住戸の問取りプランや空間の質、テイスト(見栄えなどの付加価値部分)にこだわる方にとっては満足のいかない点も多いでしょう。しかし一般的には、大手建設会社の設計・施工一体型マンションの方が少人数の設計事務所が設計したものよりも安心できるはずです。設計事務所の規模について心配な方は、販売員に尋ねて確認すべきです。