私が4歳になる頃、新築一戸建てに引っ越した。初めて与えられた自分専用の部屋はまだ新築の臭いがしていたことを覚えている。あちこちピカピカだった新築の家は今や築20年以上経ち、暮らし始めた頃に比べると少し古くなった印象はいなめないが、家のあちらこちらに家族の歴史が残されている。障子に深く残っている傷は弟が昔彫刻刀で彫ったものだし、フローリングの凹みは母がアイロンを落としてしまったときについたものだ。我が家は私の家族が最初に住み始めたもので、おそらくは両親が亡くなったあとは弟夫婦が暮らし続けるのだろう。我が家の歴史が始まった場所で、これは新築ならではの醍醐味だと思う。新しいものを大事に使っていき、家族の一員のようになっていく。これは日本人の「ものを大切にする心」にも通じているもので、これからも我が家を大切に使っていきたいと思う。
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