ある準大手ゼネコントップは「資金面で余裕のある両社は、同業他社に先駆けて手を打った。リストラの必要性はわれわれも同様に感じている」と明かし、対岸の火事でないと強調する。繰延税金資産の取り崩しは、両社以外のゼネコンにも広がっている。税金費用を前払いしたと考えて資産として扱う繰延税金資産は、十分な当期利益を確保できなければ計上が認められない。取り崩しが相次ぐ背景には、今後に対する業紋の見通しが厳しいことの裏付けでもある。
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社員数を圧縮し、販売費と一般管理費の負担を低減することで、少ない工事粗利でも利益が出る体質の改善を急ぐ。一方で、ゼネコン各社は業紋が厳しい中でも財務リストラを着実に進めている。銀行からの借入れなどによる有利子負債を削減し、自己資本比率を高める取り組みを大部分のゼネコンが継続している。財務基盤が強固になれば、より低利で資金を調達でき、財務の好循環につながるからだ。ここ数年、複数の金融機関による協調融資が拡大している。これも有利子負債の削減を急ぐ一因になっている。従来よりも多くの金融機関が関わるため、協調融資には合意形成の難しい側面がある。例えば、その中の一行が融資先の業績低迷などから消極的になった場合、協調融資自体が成立せず、融資を受ける企業にとって死活問題に発展する可能性を秘める。「銀行にとって建設会社との付き合い方が難しい時代」(ある証券アナリスト)になり、メーンバンクによる全面的な支援が期待しにくい状況の中で、運転資金をいかに安定的に調達するか。企業に突きつけられている課題だ。